マットペイントのセミナーに参加してみたよ 2
その2です。
また長いので結構大事だと思うことを先に書いておきます。
絵を書く人もカメラ(レンズ)の使い方や特徴を勉強する事!
映像はレンズを通して見た世界なので、特性を理解していないとちぐはぐな絵になります。
何事も観察力!
合成する為には共通点や「それらしさ」を探す必要があります。光の色、当たり方、モチーフの特徴、最後は実物(の写真)を見るしかありません。
ここから質疑応答のメモです。
質疑応答
Q.素材の撮影解像度や機材
・機材はできればフルサイズCCD一眼レフカメラ。
・解像度は必ずRAW+JPEG。場合により露光の段階を分けて撮影。
Q.素材の撮影のコツ
・かっこよく撮らない。
・被写体全体を画面にしっかり収めること。
・後ろに移動できれば、望遠レンズで寄ってパースを消して撮る。
・ぼかさない。光量がある時はピントは深く。F8~F11を良く使う。パンフォーカス。
・広角で撮ってレンズディストーションもありだけど調整しにくい素材になります。
・フラットな光源が良い(くもりとか
Q.素材がない時はどうするか
・素材集などを買います。
・ホットな話題ですが拾い画は絶対だめです!
Q.マットペインターになる為の本はありますか
・マットペイントハンドブックがおすすめ(おそらくこれかと)
・Youtubeで検索しても能力はピンきりですがメイキングがいっぱいあります。
Q.マットペイントのサイズ、納期
・TVCMや映画などによるが2000px~1万pxほど。PCスペック食います。
・通常2,3週間で1枚。大きい案件は1ヵ月くらい。
Q.ライティング合わせのコツはあるか
・外光と撮影セットの光が異なる事はよくある。反射光、バウンス、影の色、空(光)の色を意識する。
・ハイライトと影を描き替える事もある。その場合は全部にやると大変なので、「目が行くところだけ」「重要なところだけ」行う。後は放置だったり・・・効率も大事です!
・リアルを観察。同じ環境にガイドとなるオブジェクトをおいたり(光と影の観察の為)、撮影に行ったり。
Q.実写素材と写真素材のパースが合わない時はどうするか
・一枚で合わせようとしてはだめ。無理。細かい写真素材を継ぎはぎしてパースを出していく。
・細分化して一つ一つの板を置いていくイメージ。お互いが少しずつパースに向かっていく事でつながっていく。
・自分でパースを起したり、3Dアタリをつけたり。フリーハンドでパースを出すと「絵」っぽくなるのできっちりが大切。
・でも3Dパースはしっかりすぎて、完璧にあわせると画面がキツくなるので目で見たときの歪みを意識して少し崩したりもする。
・カメラパースの勉強必須!
Q.合成素材のマスク抜きの精度
・全部が正確精緻でなくてもOK。見えるところだけ。効率化。
・CMの人間とかしっかりしたものは専門のコンポジターが抜いている。
Q.リアルに見せるには
・写真を細かく貼り付けます。細分化。
・光をまわしたり、フォグをつけたりいろいろ。
Q.お二人から一言
・マットペイントは人口少ないので人が増えて欲しい。やる人が増えれば技術が蓄積して 業界もレベルアップする。今なら求人倍率もイイよ!
・到達点(完成図)が明確なので、達成感がある。セットかと思われたときの騙し絵感が楽しい。
所感
他はカメラマップと言う特殊な技法の説明とかもありましたが、私が理解できてないので省略します!
モデルや模型を土台に、リアルな背景に仕上げていくマットペイントという仕事、詳しく知れてとても勉強になりました。
素材の撮影方法やカメラ知識の大切さは、今の職場でも通じそうなので勉強していきたいな~
つれづれ
メモその1はこちら