※古い記事ですが、猫の避妊手術を検索してきてくださる人がいるようなので、読みやすいようにリライトしています※
ご無沙汰しております、こまごめです。
今日は柚子の避妊手術について、どんなことがあったかを記録しておこうと思います。
一人暮らしの猫飼いさんで同じように手術が不安な人の参考になればと思います。
猫の避妊手術記録
前日にしたこと― 断食と入院セットの準備
手術直前まで食事と水分の制限をするよう言われていたので、ごはんの時間や量を調整しました。
- 夕飯は軽めに与える。
- いつも夜の間置いてある食べ放題カリカリを撤去。手術まで断食させる。
- 尿や糞の状態を確認し、本人も元気なことをチェック。
- 遊びはいつもより控えめに。
入院セットは以下のものを準備しました。
- 猫がいつも使っている、匂いのついたタオル
- いつも食べているドライフード
- 使用済トイレ砂の一部
初めての場所へ連れて行く時は、猫の匂いの付いた物を一緒に入れてあげると安心するそうです。
当日にしたこと― 手術説明と同意書へのサイン、術前検査
- 朝ごはんは無し
- 病院に向かう3時間程前に、飲まないように水を片付ける
- 喉が渇かないように朝の遊びは気晴らし程度にする
開院前に来るように言われていたため、病院には早めに到着。
手術の同意書にサインを求められます。
事前に内容を聞いていましたが、当日の手術の流れは未説明だったので、主治医にちゃんとした説明をお願いしてからサインをしました。
あわせて入院セットを看護師さんに渡します。
「こちらをケージに準備しますが、ご飯は緊張で食べれないかもですね。猫ちゃんは結構そうなんですよ~」と仰っていました。
メス猫の避妊手術について
メスの避妊手術には、卵巣と子宮を取るものと、卵巣のみ取るものがあります。
- 手術ごとにどんなメリット・デメリットがあるか
- 病院の施術はどちらになるか
- 飼い主の意向はどちらか
- 麻酔の方法
- 術前・術後の飼い主の対応
といったことを必ず聞いてから受けたほうが良いです。
手術中
もしもの場合もあるため自宅で待機していました。
午前中に血液検査・レントゲン検査を行い、施術できる状態であれば連絡が来るとのことです。
お昼ごろ、検査に問題がないことが電話で伝えられました。
レントゲン検査のみ機械の故障のため後日となりましたが、主治医曰く、長く診ていて特に問題はないので手術しましょうとのことでした。
15時ころ手術終了の連絡が入りました。麻酔からもしっかりと覚めたとのことで一安心です。
術後1日目― 猫退院、自宅で安静に
病院の開院と同時に、猫を引き取りに向かいます。
先生から術後の経過説明を受け、取り出した子宮を見せてもらいました。
柚子は発情期の間に手術をしたため、少し子宮が大きくなっていてイカの塩辛のような見た目でした。
発情期以外のサイズは2mmくらいの細さらしいです。
手術時期の子宮の大きさによって開腹する長さも変わるらしく、柚子は少し大きめの、6cm程度の開腹となりました。
縫合糸については、内臓と腹膜・筋肉を縫っているものは体内で溶けて吸収される糸で、表皮を縫っているのは丈夫なワイヤーです。
このワイヤーだけ、抜糸のために後日来院が必要となります。
だいたい抜糸は1週間~10日後くらいになるそうです。
病院では緊張と痛みのせいか、水・ごはんともに口にしなかったとのこと。
最後に軽い診察をしてもらい、カラーをつけた状態で退院しました。
猫生で初のカラーです。
帰宅してすぐに、スープとパウチを用意してあげると少し口にしました。お腹は減っていたようすです。
トイレも我慢していたのか、すぐに飛んでいって用も足しました。
カラーがついていますが結構歩き回り、キャットタワーへも登ってしまいます(傷が心配;)
しかし足取りは重く、タワーの上に行ったはいいものの、傷口が痛むのかブルブルと震えており…ちょっとかわいそうでした。
猫が痛がっている時の様子
猫が痛みに耐える時の様子。
耳は寝て、猫背はさらに猫背になり、目を細めて震えます。明らかに何か我慢してそうな雰囲気です。
普段このような状態でいたらすぐ病院へ行ってあげて下さい。
1日目はぐったりとし、飼い主の膝の上やベッドでひたすら眠り続けていました。
術後2~4日目― 猫の避妊手術後の留守番、飼い主がしてあげる補助
次の日は月曜日。飼い主は出勤です。
まだ傷がふさがらない猫を留守番させなければならないのは、とてつもなく不安でした...。
念のため次のような留守用準備をして出勤しました。
- 高いところに行けない様に、登りやすい家具を荷物で封鎖する。
- ごはんと水の食器はボウルや湯のみを底に付けて高さを上げ、カラーをつけたまま食べれるように改造(高脚の食器を事前に買っておくのが良いです)
- ドライフードは改造した食器で置きっぱなしにし、いつでも食べれるようにする
- たくさん食べて体力が早く回復するように、ご飯は好きな味を選んでおく
- 猫が動き回らないようにおもちゃはしまう
- トイレの砂をいつもより多めに入れる(用が足しやすいように)
- 部屋を片づけ掃除する(清潔に)
- 何かあった時のために病院の予定を調べておく(休診日でないか、診療時間など)
ウェットフードは食べにくいため、帰宅後に飼い主がお皿を持ってあたえました。
留守番初日のみ、昼休みに一時帰宅しました(やっぱり心配でした!!)
お腹の糸も傷口も無事で、猫もずっと寝ていたようなので安心して仕事に戻りました。
帰宅後の様子は、フードは食べれているもののカラーに当たって一部が床に散らばってしまっていました。
水は飲めているか分からず... 水分補給もかねてスープをあたえます。
トイレも問題なく出来ていましたが、抗生剤の影響で軟便になり、猫の手足やカラーにこびり付いてしまっていました。
毛づくろいができないため、在宅時のトイレ後はお尻を拭いてあげます。ついでに身体も拭いて軽くブラッシング。
痛みもまだあるようで、震えが来ていたので病院に相談。追加で痛み止めを処方してもらいました。
痛み止めを飲むと元気になりますが、動き回るので飼い主は見守り注意です^^;
術後5日目― 油断する時期 カラーは絶対はずしてはいけない!
留守番も慣れてきたようで、カラーをつけたまま水やフードを食べれている様子です。(ドライフードは相変わらず床にこぼしていたので足高の食器を追加購入)
傷口はまだ赤みがありますが、カサブタが出来ており少し硬くなってきました。痛みも引いてきたのか活発になっています。
ここで飼い主のちょっとした油断でトラブルが発生してしまいます。
軟便がカラーの奥の方についてしまっていたので、掃除のためにカラーをはずしました。簡単に付け直せると考えていましたが、大失敗です。
カラーをはずした瞬間パニックになって走り回る猫!
飼い主が捕まえられない棚の上に一目散に登り、傷口を必死で舐める、縫合糸を噛み切ろうと引っ張る(傷口が開く恐れ・・・!!)など色々始めてしまいました。
降りてきても、カラーを見せた瞬間逃げるため再装着が不可能。
これはしまったと思い、すぐに替わりの術後服を作成することにしました。
ネットで見たストッキングに手足用の穴を開けるというタイプを作ってみたのですが…
口元の力の入りようを見れば分かりますが、全力で嫌がっています。
締め付けられてきついのもあるのかもしれませんが、これはダメだとすぐに脱がせました;;
お手上げ状態でいつものボランティアの方に電話で意見を仰ぎ、その夜は様子を見ることに。
猫は個体差があり、カラーを付けれる子、服も着せれる子、駄目な子いろいろらしいです。
術後6日目― 傷口が開く心配、申し訳なさと共にお留守番
翌朝確認すると腹部の縫合糸が減っています。噛み切ってしまったようです。
傷は開いていませんが、一部まだ生っぽさがあり心配倍増;;
猫は傷口を気にしているものの、ごはんとトイレをいつもどおりに済ませベッドに入ったため出勤しました。
帰りがけに寄るために病院の予約を取っておきます。
帰宅後にお腹を見るとさらに糸が減っています。急いで病院へ。
主治医によると、傷はふさがっているので再縫合の必要はないとの事でした。飼い主一安心です...。
再びカラーを装着してもらい帰宅しました。
それから1週間は引き続きカラー生活を送ってもらいました。
本当は週末に抜糸の予定が、飼い主の誤判断で長引かせてしまい申し訳ない気持ちです;
カラーの上から必死に首を掻こうとする柚子。替わりに飼い主ががかきかきしてあげました。
術後12日目― 抜糸
ワイヤーを抜糸してもらいました。傷口も綺麗にふさがっており安心です。
手術日に出来なかったレントゲン検査もしてもらいましたが、すっかり病院が怖くなってしまった猫は先生に抱かれた瞬間お漏らしをしてしまいました;
レントゲンも問題なく、追加の薬もなく無事に完治です!
帰宅後はカラー無しの開放感に浸りながら、小一時間毛繕い。
復活!よかったね
術後12日目でようやくいつもの生活を取り戻した柚子でした。
一方飼い主は、術後にFIPを発症するという話も聞いていた為まだまだ安心できず、3月一杯は術後観察をすることしました。
まとめ
一人暮らしの飼い主が猫の避妊手術をする場合、いろいろ準備が必要だという事が今回分かりました。
もしこれから手術する予定の飼い主さんが読んでいたら、下記リストの内容に注意して臨んでもらえればと思います。
- 手術内容について飼い主も知識を持つ
- 術前、術後のスケジュールを考えておく(最低10日は猫の看護と見ておくのが安心。術後に病院が長期休暇に入る時期などを避ける)
- 術後の猫をサポートする準備をしておく(食器を食べやすい物にしたりとか)
- 猫が辛そうでもカラーは絶対に取らない!
- 猫が回復して落ち着いたらフードの見直し
つれづれ